東京チェーサム新校舎建設物語(1)いよいよ校舎建て替え
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いよいよ校舎建て替え
金日宇・東京朝鮮第三初級学校15期生
何日か前、東京中高に行った。
校門を入って右手の四階建ての校舎の一階にある東京朝鮮学園の事務所に寄った。
「理事長…あの…東京第三の児童のために女子高生が植えたという花というのは…」
板橋区にある東京朝鮮第三初級学校の校舎建て替えがいよいよ始まる。その間、東京中高の校舎が仮校舎になる。夏休み明けには学校ごと引っ越すことになっている。
「花」の話は、fb友達の伊東真さんが「オンニ[姉=先輩]達の細やかで深い愛…」とのタイトルでアップした記事で知った。
伊東さんは、先日、東京朝高に行った際の話として書いている。
…あるソンセンニム[先生]が「伊東先生、昨日、数名のコグップセン[高校生]が事務所の前で何やら土を掘り起こししている。『何してるの?』と声を掛けると、二学期から東京チェーサム[東京第三]のチビちゃん達が新校舎建設の間、チュンゴー[中高]に通って来るのに余りにも殺風景なので、花壇を作り綺麗な沢山のお花で迎えてあげようと思って…、と言ったんですよ〜、私ジーンとしてしまいました…
場所は校門の右手、体育館の前、ひまわりの茎が腰ほどまで伸びていた。
東京第三の鉄筋三階建ての校舎が建ったのは、私が卒業した年の一二月、五六年も前になる。この間、何回か大規模な改修工事を行ってきたが、老朽化が進み、耐震基準を満たせない、それでこの何年間、土地の購入、新校舎建設が懸案になっていた。新学期がスタートして、四月の下旬の保護者集会では、具体的な新校舎建設の日程が発表された。
東京中高で仮校舎になるのは、校門右手の四階建ての校舎の三階のワンフロア―、教育会の許可を得て、上がってみると、部室として使われていた教室はきれいに片付き、内装資材が運び込まれていた。トイレの工事は終わったようだ。
家に戻って、学校のホームページを見ると、校庭の前にそびえ立つ朝鮮のおじいさんの顔をしたトーテムポールの写真の下に、「校舎お引越しまで、あと一か月…」の文字が。旧校舎と共に撤去されてしまうのか? なせか悲しげにも見えた。
七月下旬には仮校舎のペンキ塗りをして、八月中には引っ越しが終わる。保護者と地元同胞に「いい汗流しませんか?」とボランティアを呼びかけるチラシが入ってきている。
校舎のお別れ会を兼ねた、「チェサミ・フェスティバル」も目前に迫っている。
fbでは、保護者の積極的な「呼び込み」が―
「創立から七三年、いよいよ新校舎建設に一歩踏み出すことになりました。八月五日、旧校舎お別れ&ありがとう&これからも頑張るぞ! の思いを込めて、学校関係者一同によるフェスタを開催することになりました。お近くのみなさん、ぜひ足を運んでみてください。美味しい焼肉、朝鮮風冷やしうどん、子どもたちの歌や踊りでおもてなしします。わが家の日焼け小僧たちも出演します。昼はバザー、夕方からは夜会になります。」(Yunsun Kim)
「この酷暑の中まさかの二部制! それは現校舎では最後のイベントとあって、より多くの方々にお越しいただき、同窓会でもよし、現校舎とのお別れあり、旧交を温めるもよしお好きなようにお好きな時間に集まっていただきたい。是非ご来場ください。」(최영명)
チラシには、「第三学校と同胞社会の明るい未来のために」、「現校舎に感謝を込めて心ひとつに新校舎建設へ!」とのコピーが記されている。
前号の『風景』に「東京第三・いよいよ新校舎建設」の記事を載せると、それを読んだ平壌で暮らす妹から木造校舎から今、取り壊されようとしている鉄筋の校舎に引っ越しをした時の思い出と、「帰国した第三の卒業生が心から激励の挨拶を送ります」との文を送ってきた。
新校舎建設? いいですね。そのためには?…。みんなで一歩踏み出す時期に来たようだ。50