東京朝鮮第三初級学校から13人の卒業生
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校長先生から証書を受け取った卒業生が、花を渡しに来た一年生を抱き寄せると周りに笑顔が溢れた。今日、在校生や保護者が見守る中、13人の卒業生が東京朝鮮第三初級学校を巣立った。2人が6年間最優等の成績と皆勤をダブルで、7人が6年間最優等の成績を、4人が6年間皆勤を表彰された。サッカーや洋楽器、民族楽器のクラブ活動でも大会で好成績を収めてきた。
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『彼らがいたから新校舎への引越しがスムーズにできた。不平を言うこともなく任されたことを黙々とこなす働き者たち』と校長先生。音楽の先生は『愛情いっぱいに育った素直な子どもたち。歌がうまくて、歌うことを楽しんでいた。録音してお昼休みに流したりした』と話していた。男子が10人、女子が3人、初級部と言うこともあってか、男女の区別なく仲良かったという。
「ウリハッキョは私たちのふるさと」を合唱
合唱で始まった卒業生のあいさつは、友達や先生や保護者、在校生への感謝を伝え、最後は合唱『우리 학교는 우리의 고향이다(ウリハッキョは私たちのふるさと)』。これに在校生がそれぞれの思い出を交えて感謝の思いを伝えた。
次いで今日の卒業生と共に第三初級学校の保護者を卒業する7組の学父母に感謝状と花束が贈られた。オモニ会会長は、花束を渡しながら時おりオモニとハグしていた。これまで苦楽を共にした同志なのだろう。
最後は参加者全員で校歌を合唱。『板橋大山にそびえる 誇らしい東京第三 私たちの学校』
『朝鮮人であることを、第三卒業生であることを誇りに思って、応援する同胞たちがいることを忘れずに、友だちと支え合って明るい未来へ羽ばたいてほしい、新型コロナの影響で新校舎では1ヶ月余りしか生活できなかったが、ここはこれからも君たちの学校だから』という校長先生のことばが蘇った。
式の後、いつものように会食を交えた謝恩会はできなかったが、卒業生一人一人のの生まれた時から今に至るスライドが上映され、保護者と卒業生が先生たちに感謝を伝え、先生たちが歌で応える場が設けられた。
保護者代表は『様々な制約の中でも、こうした場を設けて良かった。心が通じ合った。卒業する保護者、残る保護者、新年度に新しく入ってくる保護者、同胞みんなで第三ハッキョを守っていきましょう』とあいさつした。
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卒業式当日の東京朝鮮第三初級学校の風景
会場には卒業生一人一人の卒業から今日までの写真、一年から6年までの集合写真、各地から寄せられた祝電などが飾られた。
階段の下にはオモニ会作の『愛する第三学校の自慢』が並び、アボジ会や卒業生の元サッカー朝鮮代表安英学選手、柔道教室やテコンドー教室、図工教室と共に、去年亡くなった第三のマスコットチェサミとミレのアボジ、ホン・ヨンウ先生と金日宇が紹介されていた。コマプスムミダ!
卒業式の始まりを待つ間、二年生の教室ではウリマル版『ドラえもん』が上映されていた。集中する児童たち。『ネット環境がいいので、少し時間が空いた時にはウリマルの昔話やアニメを流します。児童たちも喜ぶので』と担任の先生。低学年の流暢なウリマルはこうして育まれているのかと思った。
3年生はいつも明るい。会場で式が始まるのを待つ彼らに『君たちは何年生?』と聞くと、『彼は一年生で私は五年生』とか、『四年生!』とか賑やかな答えが返ってくる。『少年団に入団できそう?』と聞くと、『私はできるけど、このトンムはどうかな?』とふざける。以前仮校舎を訪れた時に集まってきて『誰のオモニですか?』(ハルモニではなかった)と聞かれた時から、彼らには親しみを感じている(笑)
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