「朝鮮人」実感したウリナラ訪問 活動通じ、思い伝える難しさ学ぶ
スポンサードリンク
小さな心遣いがありがたい
思いやりが人を強くする
金疑って、自分の眼で確認することは大切だと思います。そういう姿勢は留学同で学んだものですか?
全そうですね、留学同では「ちゃんと勉強しろよ」とよく言われるので。静岡の朝青でもいろんな意見を聞こうと言われます。大学に入って家族と離れて一人暮らししながら、反対の中で留学同活動を続けて、流されるのは良くないなと思うようになりました。
金反対されるから考えるようになるんですよね。
全活動家になりたいと言ったら、家族に反対されて、静岡で周りにいるほとんどの人たちからも反対されたんですが、一時的に流されて活動家になりたいと思ったのではないとしっかり話せるようになったのは、いろんな意見に対して考えたからだと思います。
金留学同に残ったら、静岡で活動したいのですか?
全静岡は対象が少ないので難しいと思います。採用はやはり給料がしっかり出るところでないと、学資ローンを返していかなくてはいけないので。
金活動家になってやりたいことは?
全留学同も人間関係を築くというところで弱い部分があります。卒業した後は、ウリハッキョや同胞社会と離れて行ってしまうようなところがあります。卒業後も留学同で築いた人間関係を基盤に組織やウリハッキョを大切に思えるような関係を築ければいいなと思います。朝青でも一年に一度忘年会とか飲み会に出てきてワイワイして終わりという人もいますが、時には少し苦労して同胞に会いに行って、なけなしのお金で一緒にお茶飲んで話したりして、そういう中で関係を築いていくのが大事だなと学びました。
金何をすればそういう関係が築けますかね?
全親元を離れて一人暮らしをして、朝四時に起きてバイトに行ったりしながら、すごくつらい時期がありました。そういう時に何を原動力にするかと考えたことがありました。例えばウリナラに行くときも同胞に助けてもらったのですが、経済的なことだけでなく、日常の細かい気遣いがありがたくて頑張れるというのがあると思います。ウリハッキョの子どもたちの笑顔だったり、出会った学生の笑顔だったり、それも力になります。薄っぺらな関係だと、「○○大変らしいな」という言葉で終わってしまいますが、ウリハッキョの後輩だからとか、ハッキョに来て子どもたちと一緒に遊んでくれたからと、助けてくれる同胞がいるんですよね。
金じゃあ、愛情をもらった分だけ強くなれるということですね。
全でも今の学生たちはそういうことを面倒だと避けてしまうところがあるようで、だからこそ引っ張っていかなくてはいけないと思っています。自分が本当に困ったときに助けてくれるのは人だということを知る必要があるし、そのためにも自分たちの今の状況をしっかり把握する必要があると思います。留学同は、知識を得るという面と、一緒に何かをしてその過程で人間関係を学ぶという面の、両面で大切な組織だと思います。
金朝青も留学同もそうだと思うのですが、一緒に活動するのが楽しいからとその時のノリでがんばるけど、その後職場や家庭という他のステージができると、当時のことが青春の思い出のようになってしまって、遠のいてしまうパターンがよく見られます。いろんな人たちと一緒に頑張る他のステージができても、総連に足場を置くことが人生にプラスなのだと思えるようにしない限り、組織は生き残れないと思うのですが。
全将来まで見据えてやっていかなくてはいけないと思います。今、この社会で在日朝鮮人として生きていくのは、難しいと思います。
金一年だけ快適に過ごすためには朝鮮人であることを忘れた方が快適かもしれない。実際一年を問題なく送ることも大変な社会だから。「社会がどうのこうの」とか「情勢がどうのこうの」というのは贅沢だと思う人もいます。
全それどころじゃなくなるという状況に陥るのが一番怖いですね。厳しい時だからこそ、ハッキョに行って見ようとか、昔の仲間を訪ねてみようとか思える何かがないといけないですね。やはりしょっちゅう会って、しつこく働きかけるしかないですね。
スポンサードリンク