「朝鮮人」実感したウリナラ訪問 活動通じ、思い伝える難しさ学ぶ
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留学同東海地方本部常任委員
全裕誠さん
プロフィール
- 1996年8月 川崎市生まれ
- 2015年3月 東京朝鮮中高級学校卒業
- 東海大学 海洋学部・海洋生物学科 3年生
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日本社会の閉塞感
一九六〇年代と変わらず
金淑子東京朝鮮中高級学校出身ですか?
全裕誠そうです。川崎初中級に幼稚園から初級部一年まで通って、その後栃木に引っ越して、栃木のハッキョに通いました。中三の時に埼玉ハッキョに転校して、高級部は東京朝高を卒業しました。今は静岡の清水市にある東海大学のキャンパスで 海洋生物の勉強をしています。
金海洋生物には昔から関心があったのですか?
全昔から生物が好きで、動物保護のための研究をしたいと思っていました。本来は研究者を目指して、大学院に進学しようと思っていたのですが、今は迷っています。海洋生物よりも在日同胞社会が大切かなと思って。もちろん在日同胞社会で海洋生物学の専門家として活躍するのもいいと思うのですが、活動家が足りないということもあって。もともと生き物が好きなのですが、人も好きなので、そういう面を生かしていってもいいかなと。
金静岡県には留学同のメンバーが何人くらいいるのですか?
全大学に入ったころは、一人か二人で、活動も停滞気味だったのですが、自分が入って人を集めて、今、名簿は十数人、静岡県内で定期的に会ったり、学習したりするときには五~六人集まります。今日の成人式にも静岡から二人来ます。東海は名古屋が中心なので、いつも出てくるというわけにはいかないのですが。
金静岡では定期的にどういうことをやっているのですか?
全皆で会って、勉強して一緒にご飯を食べるというのはよくやっています。あとは朝青の先輩と在日朝鮮人の研究をしている静岡大学の教授のゼミの学生たちや静岡県立大学の学生たちと一緒に勉強会や朝鮮民主主義人民共和国訪問の報告会をしたりしています。今年は自分が忙しかったのであまりできなかったのですが、おととしは二か月に一度、定期的にやっていました。冬はフィールドワークで、「金嬉老事件」のあった寸又峡に行ったりもしました。事件当時の方が今もいらして、話が聞けました。
金「金嬉老事件」をどのように見ていますか?
全彼の閉塞感は、今この時代を生きていてもよくわかるような気がします。暴力的に主張するしかなかったのでしょうね、彼は。僕たちが暴力に訴えることはないですが、いろいろ考えて自分たちの主張を日本社会に届けられるように取り組んでいかなくてはと思いました。あの時は事件から五〇年だったかで、新聞記者の方も同行しました。今年は静岡の一世の同胞の話を聞く予定です。年に一度くらいはやりたいと思っています。
金日本の大学生と活動して感じることは?
全静岡大学の先生は、地域にいる外国人たちと一緒に地域を活性化していくという研究をなさっているようで、学生たちもそういう意識を持った人です。前回のフィールドワークには一〇人ほど参加しました。定期的に行っている交流会にはいつも一五~二〇人くらいが参加します。ところが去年は、自分が共和国を訪問したり、留学同東海地方本部の活動が忙しかったりで、できませんでした。アルバイトもあるので。でも今年は四年生で留学同を引っ張っていく立場でもあるので、いろいろ計画しています。
金勉強会ではどんなことを勉強するのですか?
全勉強会では、金秀烈副委員長が情勢について講義したり、「在日朝鮮人とは何なのだろう」というテーマで考えたり、朝鮮訪問の報告会でマスコミ報道とは違うウリナラの実情を知らせたりしています。
金朝鮮にはいつ行ったのですか?
全昨年九月に行きました。マスゲーム「輝く祖国」も見ました。
金何年ぶりでした?
全四年ぶりです。高級部三年の時に修学旅行で行って以来です。
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