朝鮮学校の良さ発信して連帯広げ、世論で敗訴覆そう
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真の安全保障は信頼関係築くこと
金やり甲斐を感じるときはどんな時?
長崎朝鮮学校に来たことで変わる若者がいること、一緒にやる中で長崎さんと出会って日本人への偏見が壊れていくといって心を開いてくださる在日の方と出会う時です。私の還暦のお祝いは生野の女性同盟の方が全部して下さったんです。花束とか、赤いワンピースも作ってくださって。忘年会をうちでしたりして、親戚のような関係になっています。ある意味偏見にまみれた日本の人といるより、在日の人といるのが楽なんですよね。自分の抱えている問題を、人を攻撃するような形で出す人といると辛くなります。
うちの息子夫婦が朝鮮学校の運動会を訪ねたときに、彼女がおなかが大きかったんです。そしたら女性同盟の人たちがシートとか座布団とかいっぱい持ってきてくれて、「ここに座って」って言って、息子に対して、支部の委員長とかが、「長崎由美子の息子だって言えば僕ら何でもするから」って言ってくれたりして。例えば国同士が戦争になっても、あの人のことは互いにかくまおうとか、そういう関係が一番の安全保障やなって言っていたんです。そういうつながりは奪えないんですよね、お金とか物は奪えますけど。人の心に培われた信頼は奪えないので。あまりにも政治的でかたくなな状況だけ見ていると心が砕けそうになるけれど、私たちが作り続けて来た関係というのは、周りがどんなひどい仕打ちをしてきてもそれによって変わらない。それがある限り闘えると思っています。
金これから何かやろうと思っていることはありますか?
長崎もっと朝鮮学校を支えていくために、どういう形を作っていくのか、財政がどこも大変で、いろんな支援とかカンパのやり方を広げていくためにはどうしていけばいいのかを考えています。それと来年、多くの人たちを動員できるイベントを大阪でしたいと思っているので、それをどんな仕掛けで、どんな有名人を呼んでやろうかと、今、皆と相談中です。まだ具体的なことは決まっていないんですけれども、裁判が最終局面を迎えて、今の局面を変えていくためには世論を広げて、つながって、可視化することが必要です。そのためにどういうイベントをすればいいかなと。
大阪は奇跡だなと思うんですが、この間裁判闘争のために、ホン・ギルトン基金で二千二百万円以上集まっています。無償化連絡会として一千万円集めています。毎週火曜日行動の後にワンコインカンパを百円ずつ集めたり、オモニ会が梅干を売ったりという小さな積み重ねなんかで、裁判費用は賄っています。もちろん切られた補助金には遠く及びませんが…。
個人的には来年の四月から五月にかけて夫と二人で、「なにわの翼」で、朝鮮民主主義人民共和国を訪問する予定です。
金「なにわの翼」とは
長崎私が共同代表をしている「日朝国交正常化を求める市民連帯・大阪」というのがあって、そこが毎年訪朝団を組んで送っているんです。もう十三年になります。
金毎年何人くらい訪朝するんですか?
長崎多い時で二十数人、少ない時でも十数人です。行ってすごいファンになって毎年行ってらっしゃる方もいらっしゃいます。私は七年ぶりです。はじめ一九九九年に行って、そのあと十三年ぶり二〇一二年に行きました。最初に行った時は、玉流館で私たちを歓迎するためにシャンデリアを点けたらスパーンとショートしてしまって停電になって、真っ暗な中で冷麺を食べたのですが、一三年ぶりに行くとすっかり変わっていました。夫はまだ行ったことがないので、今回一緒に行こうと。
金火曜日行動はこれからも引き続き?
長崎火曜日行動を終えられる日が私たちの喜びの日でもあるんだけど、しなければならない間は、どういったら耳をとざす人が耳を傾けるような訴えができるかというのを考えながら、何か知らんけどあきらめないで楽しそうにやっているなと思ってもらえればいいです。
金朝鮮学校の子どもたちに贈りたい言葉は?
長崎日本社会の中でハッキョの生徒たちは灯であり、宝だよと言いたいです。山口に行った時もそうでしたが、地方の小さなハッキョを守るためには、生野初級のように百人以上いるところでは想像のつかない苦労があると思います。地方のハッキョが輝いている姿が『朝鮮学校のある風景』なんかで紹介されると、お互いに支え合わなくてはいけないなと思います。
朝鮮学校の皆さんと付き合うようになって、全国のネットワークがすごいなと感じます。例えば北海道に遠征に行ったりすると、朝鮮大学校の頃の同級生がすぐに応援に来てくれるとか、自分の焼き肉屋に連れて行くとか、日本全国で困ったときはお互い助け合うという、ネットワークがある。本当にネット―ワークというのは人生の宝物で、困ったときも一人じゃないよと支える仲間がいるというのは何よりもの財産です。
金守っていきたいですね。
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