フォーラムきっかけに 豊かな同胞社会を目指す
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ありのままで生きることへの抑圧
朝鮮人として生きる覚悟
金昔は朝鮮人としての自分を誇示する方法が拳しかありませんでしたが、今は、勉強はもちろんスポーツでも芸術でもいろいろな道が開けていますから。
趙だからこそ朝鮮人として生きる気合を自分たちの時よりももっと持たないと、揺れるのではないでしょうか。行ったところで夢をもって何でもできるけど、朝鮮人としての覚悟をもって生きるのが難しい。意識し続けないと難しいのではないか。
金そうですね。そうして夢を追いかけているうちに妥協してしまうかもしれないですね。日本社会で生き残るために妥協を積みかさねなくてはいけないかもしれない。
趙四、五、六世になったら普通に同化するのが国際社会のあたりまえの中で、でもウリハッキョがあるから六、七世になっても民族教育を守るという思いがある。今の生徒たちが朝鮮人として生きるという覚悟をちゃんと決めないと。
金朝鮮人として生きる覚悟はなぜ必要だと思いますか?
趙なぜ必要なんでしょうね? 全員に押し付けるのもナンセンスのような気がします。改めて考えたら、自分はそれでいいけど、それを朝高の生徒たちに求めるのは。
金なぜ必要だと思いますか?
徐正斗幹事長なぜ朝鮮学校に送るのかという問題とリンクすると思うのですが、朝鮮人として生まれた彼らにとって、朝鮮人として生きるのがありのままの姿で、それが一番幸せだから。そうして生きることが、今日本では抑圧されている状況だと思います。このまま抑圧されたまま、朝鮮人であることをやめようとするなら、人間の尊厳とか自主性を奪われたまま本来の姿でないことを強いられることになると思います。ウリハッキョに送ること、民族教育を守ることは、同胞社会の未来を守ることでもあるけれど、民族教育があるからこそ、子供が本当に幸せに生きられると思うから、「ウリハッキョ送れよ」「お前の本当の生き方はウリハッキョで学べるぞ」と言えるのだと思います。
金本当の幸せというのがポイントだと思います。何を幸せと思うか。バッシングの中でそれに対する態度はウリハッキョで学ぶことで、かなり違うのではないかと思うのですが。
趙私はチャンネルを変える方なんですが。そういうことは学校教育より家庭教育が大きいのかなと思ったり。専任の活動家が言っても当たり前にとられて、ハッキョでそこまですべてカバーしようと思ったらとても難しいでしょうね。そこのとこを家庭で、親たちがどう思っているのかという方が大事かなと思うんですが。
金コミュニティーの問題があると思います。日本の学校では独りぼっちだけど、ウリハッキョでは同じ朝鮮人の同世代の友達がいる。これは力強いと思うのですが。
趙日本の学校に行ったことがないので。日本の学校がどういうところなのかということもわからないんですけどね。普通の教育を望むなら朝高と変わらないでしょ。東京大学とか名門校を狙うならそれこそ朝高だと思うんですよね。朝鮮人としての意識を守ろうというウリハッキョの方が人としてのコミュニケーション能力は間違いなく高いと思うのです。
今、建設業をしていますが、社員たちが同僚たちといろいろ組んでゴルフに行くんですが、同級生といったという話は今まで一回も聞いたことがないんです。なんでなのかなと思うんです。ウリハッキョはプライベートがないくらい先輩に引っ張られたり、後輩から電話が来たり、それに日本の人たちともゴルフに行ったりするじゃないですか。この差って何なんだろうと思うんですよね。学校なんかなと思ったり。一流高校一流大学を出たら、友達も一流の扱い方しか知らないのではないかな、その世界での対応の仕方しか知らない人が先生になるからええんでしょうけどね。朝高生、朝大生って、今は有能な生徒・学生が多いのでしょうが、私たちの時代は超一流もいれば、超五流もいて、それでも同級生としては誰もが対等に接するじゃないですか、そのふり幅が勝手に身についているのかなと思ったり。それがウリハッキョの良さの一つでもあると思うんですよね。
金その良さは今も生きていましたか?
趙仲の良さで言うなら、私たちの時期よりも仲がいいと思います。IQではないEQ、人間力を育てていると思います。日本の大学の教授が、朝高を推す理由がそこにあるのかなと。
金BECAUSEプロジェクトの反響はどうですか?
趙まだ内部でしか出回っていないので、今から駅にポスターを貼れたらええなとか、同胞の飲食店に貼れたらええなと、今からやっていくところです。
金一一月に始まったんですよね。
徐外に向けて発表されたのは一一月二四日の生徒たちの公演の時です。準備は九月ころからやっていましたが。
金生徒たちの公演を見てどうでしたか?
趙観客席で観ながらも、勝手にスタッフの気持ちになっているんです。幼い子から芸術クラブではない生徒もいっしょに合唱していたり、独唱したりしている姿観たら、この子らの笑顔を守ってあげたい、これをずっと続けていけるように、どうにかしなあかんなとか。公演自体はよかったです。見てよかったです。がんばれよ、がんばれよと。
金誇らしかったですか?
趙誇らしかったです、本当に。観て帰った親たちが一つでも何か感じて帰ってくれたらいいなと。
金やってよかったですか。
趙やってよかったです。続けていかなくてはね。大変でしょうが、先生たちも、生徒たちも。
金会場には千人くらい集まったということですが、反響はどうでしたか?
徐公演は好評でした。全国でも兵庫の芸術性は高い、裏にはそういう指導をする先生たちがいるというような話を、ちらほら聞きました。朝鮮新報に出ていましたが、出演した生徒が日本の学校に進学するのではなくそのままウリハッキョに通うことにしたとか、そんな効果もあったと思います。
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