今どきの朝鮮高校生
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成人を迎えたトンムたちへ「ウリ」という言葉を大切に
呂基鳳・総連荒川支部委員長
「記録する会」より・以下、紹介するのは、新年一月一五日、東京朝鮮第一初中級学校の講堂で行われた、同校五一期卒業生成人謝恩会でのあいさつを日本語に訳した。
二十歳を迎えた、東京朝鮮第一初中級学校五一期卒業生の皆さん、今日の喜びの日を共にするアボジ、オモニ、ハラボジ、ハルモニ、心からお祝いします。
私は成人を迎えたトンムたちの先輩として、人生の紆余曲折を体験した一人の人間として、お話ししようと思います。二十歳になったということは、社会人としての責任も重く、また社会人としての本分を尽くそうとの気持ちを強く持ったと思います。
この場で、私があえて強調したいことは、トンムたちは、植民地解放から七〇年を経てなお、在日朝鮮人に対する差別政策を取り続けている日本で生まれ、暮らしているということです。一世の同胞たちは差別と貧困をはねのけ、同胞たちの団結した力で組織を作り、学校を建て、権利獲得のために粘り強く戦いました。二世、三世がその伝統を受け継ぎ、同胞社会を築いています。
そうした中で、私たちが日常なんとなく使っている「ウリ」、私たち、われわれという言葉が根づき、心の支えとなりました。「ウリ祖国」、「ウリ組織」、「ウリソンセンニム(先生)」、「ウリトンム(友)」、そして「ウリハッキョ(学校)」…。
このウリという言葉には、私たち在日同胞の歴史が刻まれています。祖国を奪われ、生活の糧を求め日本に渡ってきた同胞たちが、この「ウリ」のためにたくさんの汗と血を流しました。そしていまもこの「ウリ」を守り、四世、五世にバトンタッチするために尽力しているということを忘れないでください。
これからの人生、楽しいことばかりではありません。朝鮮人として生きようとすると、困難にぶつかることもあるでしょう。悔しい思いも…。そんなとき、「ウリ」という言葉を思い出してください。ここに集ったウリサラム、ウリトンポ(同胞)たちが体験したように、そんな時、トンムたちもきっと、この言葉、存在が力になってくれるでしょう。 ここを離れて他地方で暮らすことになっても、まずウリを探してください。そしてウリのために何かを…。41
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