今どきの朝鮮高校生
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「在日朝鮮人」を二一年もやっていながらいま改めて実感したこと
張未悠・北海道朝高卒
新年を迎えた勢いで何でも出来ちゃいそうな気持ちも束の間。今年は少し悔しい幕開けになりました。
前に少しだけ連絡を取り合っていた人から「韓国語講師を探している」という話を聞き、自分自身もいつかそういうことをしてみたいと思っていたので迷わずにお返事をしました。
しかし、話を進めるうちに相手が私のことを「韓国人」だと思ってる事に気付き「在日朝鮮人」であること、国籍は「朝鮮」であることを伝えました。
するとその瞬間から「北朝鮮に言ったことはあるのか?」「祖国をどう思っているのか?」などの質問責めに…。
そんなことを限りある文字数の中で伝える事に悪戦苦闘しましたが勿論ちゃんと素直に自分の気持ちを送りました。
案の定…最初は「今すぐにでも!!」と言わんばかりの勢いで連絡してきたはずなのに、最終的には「少し時間を頂けませんか?」からの不採用でした。
こっちからお願いした訳でもないのに「不採用」という言葉には納得いきませんが。大切なのはそんな事ではありません。
もしちゃんと顔を合わせて話をしたなら私自身にも問題があったのだ。と、この結果が腑に落ちます。でも顔を合わせたこともなければ声すら聴いたこともない。そして話題はこれだけ。
「理由についてはお答え出来ません」なんて言われてもそんなの答えてもらわなくても分かります。感じてます。
そんな分かりやすい差別がまだあるもんかと新年早々かなりダメージを受けました。
その時ふと専門学校時代に先生から言われた一言を思い出しました。
「本当に受かりたいなら多少の嘘も必要だ」
確かにそうかもしれません。
完璧な人間なんていないからこそ多少の嘘が必要なときもあります。
今回だってそのまま自分が「韓国人」だと貫けば何の問題もなかったかも知れません。
だけど何故か熱くなってしまい…。
「不採用でも構わないのでこの日本には在日朝鮮人という存在が居るということ、朝鮮学校があるという事だけでも覚えといてください!!」
なんて偉そうなこと言っちゃった。
少しだけ冷静になった今なら「在日朝鮮人」について何も知らない相手にとっては過激すぎたのかな。と、反省しています(笑)
でも決して後悔はしてません。
最近周りには「本当の自分」を理解してくれる人が沢山居てどこか忘れかけていたけど、本当はこうだっ たんだ。
理解してくれることは当たり前なんかじゃなくて有難いことなんだ。
「在日朝鮮人」を二一年もやっていながら、いま改めて実感しました。
…今年の初夢が「自分が教員をやってる夢」だっただけに、もしかしたらこれは思ってる以上に夢を叶える大きなチャンスだったかも知れません。
だけど最初から大切なものを捨ててまで夢を叶える気はなかった。
いつか韓国や韓流が好きで、それでも「本当の自分」を受け入れてくれる人たちと沢山交流できる時が来れば
それは小さな統一であり、小さな平和なんだと自分自身に必死に言い聞かせて今回の出来事を糧に二〇一七年も頑張っていこうと思います。
*fb1・4より転載
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