ハッキョ(学校)を支える実のある地域活動を

済州島で演奏した
｢我らの願い｣は忘れない

金これまでの活動の中で印象に残っていることは？

李いろいろありすぎてどれを挙げればいいのか。

金じゃあ、同胞たちの反響で印象に残っているのは？

李昨年、総連結成五〇周年の行事を大阪でしたのですが、その一週間前に済州島で公演がありました。済州島で演奏して、一週間後に大阪の朝鮮文化会館で演奏して、演奏自体がうまくいったというのもあったんですが、その時にいろんな同胞たちに大変ほめてもらいました。｢あんたらすごいな。ちょっと前に済州島で演奏して、今日は総連結成のお祝いで演奏して｣と。

金済州島には何人くらいで行かれたんですか？

李大阪からは一七～八人、兵庫や神奈川の楽団からも参加してもらいました。

金済州島のどんな音楽会に参加したんですか？

李済州島にはアマチュアのブラスバンドが二つあって、そのうちの一つで漢拏(ハルラ)ウィンドウアンサンブルという楽団が主催する音楽会でした。団員数が私たちの倍くらいの大きな楽団で、対外活動を活発にしていて、その一環として私たちを呼んでくれました。去年は東京で日本のバンドとも演奏会をやっています。来年は大阪朝鮮吹奏楽団が彼らを呼んで演奏会を開く予定です。演奏会で彼らが演奏したのは西洋の曲ばかりでしたが、私たちは朝鮮の曲でまとめました。民謡調の曲などを演奏したので、かえって驚かれました。在日同胞たちがそうして自分たちのオリジナリティを大切にしているとは思わなかったと言っていました。喜んでもらえたともいます。始めは違和感もありましたが、一緒に演奏して、食事したりお酒を飲んだりしているうちに同じ民族だということで、打ち解けて。

金交流は長いのですか？

李いえ、まだ新しいです。一緒に演奏会をしたのは去年が初めてです。同じ民族だということに加えて音楽をやっているということで、どんな楽器を使っているのかとかいろんな情報交換をして。演奏会で私たちが演奏した曲の楽譜はすべてあちらに置いてきました。｢淮陽(フェヤン)ニルリリ｣とか、｢カルチュム｣とか。合同演奏ということで｢われらの願い｣をやったんですが、感極まって…。音楽やっていてよかったなと思いました。漢拏(ハルラ)ウィンドウとやった｢われらの願い｣は忘れないですね。