特集)凄いぞ!!学美の世界!!(上)
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ウリハッキョの美術教育は、偶然、必然、色々な諸条件が重なりかなり面白い。上手い描写力をよしとしステレオタイプ(類型的、紋切型表現)の作品が多く並ぶ他の美術教育とは一線を画す。
一つのきっかけとなる点(ヒント)から自分の表現を求め、あらゆる方向へ飛び出し創造の輪を広げ枠からはみ出そうとする様子は、生き生きとした教育現場を創り出し、それぞれに異なる様相を持つ作品群が紡ぎ出される。
求めるのは上手さではない。表層だけではない等身大の純粋で素朴な表現だけが持つ、何モノにも負けない力強さ。
アイデンティティ-を求め、自分の立ち位置を探ろうとする高級部(高校生)美術部生の作品群は観る者を圧倒する。
そんな日本全国のウリハッキョ(朝鮮学校)に通う初級部生から朝高生たちの心の成長を示す作品発表の場が在日朝鮮学生美術展(学美)である。
今年で第44回を迎えた学美に全国にあるウリハッキョから寄せられた応募総数は11,889点、地方審査と中央審査を経て入選1,994点、佳作2,348点、入賞715点が選ばれた。
44回学美展入賞作の中から授業作品優秀賞の一部と、美術クラブ生入賞作の中から特別金賞、金賞受賞作を二回に分け紹介する。(朴一南)
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目次
上 〜本誌34号
- 凄いぞ!!学美の世界!!(上)
- 「学美」に行こう! 金淑子
- 連続レポート日本の大学生が経験した朝鮮学校「学美と出会って、わたしと出会った」中村稜子/仲野 誠
- 番外編・神奈川中高美術部展示会 「発展」と「劣化」 崔誠圭/他
- <インタビュー>アンニョンハセヨ⑯ 朴一南さん 在日朝鮮学生美術展中央審査委員会 委員長
下 〜本誌35号
- 凄いぞ!!学美の世界!!(下)
- 続・「学美」に行こう! 東京展
- 東京中高美術部 描く・創るを語る
「学美」の審査会場はオープンで、刺激的な表現の場 崔誠圭
カヌー体験とアートの原子 クム・ソンギュン
合宿―見えていないものが見えるように… コ・ソナ
個性を大切に、個性を楽しむ パク・ミポ
守られる側から守る側に立つ コ・ユフィ
「我々の存在意義」を問いつづける チャン・ミョンヒ - 私と東京朝鮮中高級学校の美術部 松野 和寛
- 子どもたちに素晴らしい美術、本物の愛情を届けたい 崔栄梨
- 連続レポート日本の大学生が経験した朝鮮学校
- 「学美」鳥取展から大学生たちが受け取ったこと 仲野 誠